目の病気8・・・ぶどう膜炎(サルコイドーシス)
2010/11/21 【目の病気】
みなさん、こんにちは。西嶋一晃です。
今日はぶどう膜炎の第2弾、サルコイドーシスです。ぶどう膜炎という言葉は聞き慣れないかもしれませんが、網膜・脈絡膜・虹彩・毛様体の炎症を主体とする病状のことです。サルコイドーシスは難病として特定疾患に指定されています。
サルコイドーシスは原因不明の多くの臓器に発症する疾患です。
この病気は、全身のいろいろな臓器(頻度が高いのは両側肺門リンパ節、肺、眼、皮膚、唾液腺、心臓、神経、筋肉など)に、結核によく似た病巣を作ります。一般にそのような病巣は「非乾酪性類上皮細胞肉芽腫」と呼ばれています。サルコイドーシスの本体は、感染症ではなく個体のもつ異常な免疫反応と推定されます。
認められる症状は罹患する臓器によります。目のかすみ、視力低下、咳、呼吸苦、色々な皮膚の発疹、不整脈など、肉芽腫が出来た臓器の障害として出現します。しかし一定の病変の拡大が認められる前は多くは無症状で、患者さんの約40%は気付かない人がおられます。住民検診や職場検診は今でも重要です。
網膜の静脈炎が原因で、硝子体中に混濁が出現するために視力低下が起こります。治療はステロイドの点眼や局所注射などを行います。心当たりのある人はご相談ください。
院長 西嶋 一晃(にしじま かずあき)
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