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友人との再会~Yonsei大学教授Dr.Choi

2013/07/07 【学会・勉強会】

京都市中京区、なかい耳鼻咽喉科院長 中井 茂です。

 少し前のことになりますが、6月13日はお休みをいただき東京で開催された日本頭頸部癌学会に出席してきました。

学会看板.JPG

今回の目的は二つ、一つは最新の頭頸部癌治療に関する情報収集、そしてもう一つの大きな目的は米国スタンフォード大学留学時代の友人である韓国Yonsei大学耳鼻咽喉科頭頸部外科Eun Chang Choi教授と約5年ぶりに再会することでした。

会場で.JPG 

日進月歩する頭頸部癌手術における最新のトピックスは、最近テレビなどでも話題の手術ロボット支援手術(ダビィンチ手術)です。

手術ロボットの力を借りれば人の能力を超えた極めて精密な手術を低侵襲に行うことが可能となるのです。

しかし日本はこの分野では世界に遅れており、導入はまだ始まったばかり。

もし僕が今も大学病院の頭頸部外科でどんどん手術をしていたなら、是非とも日本に導入し、患者さんの治療に貢献したいと最も期待するであろう最新テクノロジーです。

この分野のパイオニアであり世界的権威として大活躍されているChoi教授は日本頭頸部癌学会に招聘され特別講演をされました。

 

僕は教授の講演を興味深く拝聴しながら、Choi教授と同時期に留学し共に多くの時間を過ごしたスタンフォードでの日々が鮮やかに脳裏によみがえって来るのを感じていました。

スタンフォード大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科での症例カンファレンスで毎週熱く討議した日々、カリフォルニアの清々しい風に吹かれながらテニスに興じた夕方、Choi教授のお家に招かれて奥様の手料理に舌鼓をうちながら将来の夢を語り合った夜・・・記憶の奥に埋もれていたものが生き生きと溢れ出してくるようでした。

講演の後は久しぶりに二人でゆっくりとお茶を飲みました。

教授とのお茶.JPG

まずはダビィンチ手術に関する意見を交換し、しかし、テクノロジーがどんなに進んでも要は手術に携わる医師の「ハート」が重要との結論となりました。

思えばそれは高度な手術に限らず、日々のクリニックでの診療でも同様です。

処置や投薬それ自体ももちろん大切ですが、医師と患者さんの人間同士としての信頼関係がもっとも大切で、そのためには患者さんに安心してそして納得して治療を受けていただく説明が必要です。安心・納得していただける説明をするには科学的根拠により自信を持って裏付けできる知識や臨床経験の豊富さが同じく大切。

それこそが現在のクリニックでの、僕の「ハート」だと信じて日々診療しています。

 

・・・そんな話の後は二人ともリラックスして家族の話など近況を語り合いました。

別れ際に、Choi教授には一人でも多くの患者さんがロボット支援手術の恩恵を受けることが出来るようにとお願いし、教授からは「なかい耳鼻咽喉科を日本一の耳鼻科クリニックにするように!」などとハッパをかけられ、近い再会を約束してホテルを後にしたのでした。

懐かしく、そして充実した初夏の一日でした。 


なかい耳鼻咽喉科 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科・アレルギー科

院長 中井 茂(なかい しげる)

院長 中井 茂(なかい しげる)

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