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花粉症のお話

2013/07/24 【耳鼻科の話】

京都市中京区 なかい耳鼻咽喉科院長、中井 茂です。

先日、京都耳鼻咽喉科専門医会 夏期セミナーに参加してきましたので、今日はそのご報告をしたいと思います。

京都府立医大耳鼻咽喉科勤務時代の同僚で現在は浜耳鼻咽喉科院長、浜雄光先生の教育講演「今春のスギ・ヒノキ花粉症」を拝聴してきました。

写真.JPG

先生の講演によりますと、今年のスギ花粉の飛散開始は2月23日、ピークは3月9日で何と1cmあたり569個の花粉が飛来したとのことです。

更にヒノキ花粉は例年より1週間早い3月20日から飛散を開始し、ピーク時の4月5日には1cmあたり2946個と、例年の1年分がたったの1日にして飛来したそうです。

確かに当なかい耳鼻咽喉科でも4月5日、6日はとても多くの患者さんが受診され、鼻症状だけでなく花粉刺激によるのどの痛みを訴える方が多かったことを思い出しました。

いったい鼻の中にどれだけの花粉が入り込んでいたのでしょうか・・・?

想像するだけでむずがゆく、思わずくしゃみが出そうです。

1シーズンの総数ではスギ花粉は3461個/1cm2と大量飛散、ヒノキ花粉においては7782個/1cm2と過去最高の超大量飛散を観察したとのことです。

京都におけるスギ、ヒノキ花粉は、従来までは多い年と少ない年が一年毎に繰り返される「花粉隔年結実現象」が観察されていたのですが、近年この現象が崩れてきており、来年の飛散予想はますます難しくなりそうです。

今年の夏は暑くなりそうですから、来年の春は更にかつてない超大量飛散が起こるかもしれません。

今年の花粉診療を通じて改めて確認できたことは花粉症治療薬のシーズン前からの予防内服の重要性と鼻レーザー治療の優れた有用性でした。

また当院で減感作療法(免疫治療)を受けておられる方も平穏な春を過ごしておられました。

現在大注目のスギ花粉症舌下免疫治療に関する情報は次の機会にお話できればと思っております。

今年つらい春を過ごされた皆さん、来年の対策についてどうぞ今のうちからご相談くださいね。 


なかい耳鼻咽喉科 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科・アレルギー科

院長 中井 茂(なかい しげる)

院長 中井 茂(なかい しげる)

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