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アレルギー性鼻炎のお話②「レーザー手術」
2010/11/18 【耳鼻科の話】
※当院で行うレーザー手術の内容を詳しく記載した記事、
「レーザー治療の実際」もご覧下さい※
京都市中京区 なかい耳鼻咽喉科院長、中井 茂です。
今日は『アレルギー性鼻炎のお話②』、いよいよレーザー手術についてのお話です。
アレルギー性鼻炎を発症して受診された場合、まず最初の治療としては症状に合わせたお薬の投与ということになりますが、患者さんによってはなかなか満足していただける結果が出ないことがあります。
よく聞く問題としては・・・
①クスリの効果が十分に感じられない
②クスリで眠気や倦怠感などの副作用が強く出る
③これから妊娠希望でクスリの服用を避けたい
④一年中クスリを服用しなければならない状況で、これを減らしたい
⑤多忙なため、しばしばクリニックに通院する時間の余裕がない etc・・・
当院ではこのような患者さんに鼻粘膜レーザー手術を勧めています。
↑硬性鼻内視鏡とCO2 レーザー
↑これらの機器を使って治療を行います。
この治療は鼻内の粘膜の一部(下鼻甲介粘膜)をレーザー光で凝固するものです。
これにより・・・
①鼻粘膜内への抗原(花粉・ほこり等)の侵入を防ぎ、アレルギー反応を起こりにくくする。
②アレルギー反応による鼻粘膜のむくみが抑えられ、鼻づまりが軽減する。
③鼻粘膜の粘液分泌が少なくなり、鼻水が減少する。
・・・という効果が期待できるのです。
手術は日帰り手術で行います。
鼻の穴の中に表面麻酔薬に浸した綿をしばらく入れておいて麻酔し、内視鏡で鼻内を観察しながらレーザー光で鼻粘膜を凝固します。
両側の鼻内の凝固に必要な時間は約30分程度です。
手術の痛みはほとんどありません。
手術後1~2週間は手術の影響でかえって鼻づまりが悪くなりますが、その後次第に手術の効果が現れます。
このレーザー治療を次の花粉シーズンに合わせてお考えの場合は、スギ花粉の飛散時期を考えますと来年の1月上旬までに済ませておく必要があります。
減感作療法(治療期間は長くかかるものの、体質を変える根本的な治療効果が期待できる)と比較して、レーザー治療は即効性があります(効果は2年程度)。
この二つの治療法を組み合わせる・・・つまり減感作療法の効果が出て来るまでをレーザー治療でしのぐ、という方法も僕は良い治療法だと思います。
毎年スギ花粉に悩ませられる方や、もっと詳しくこの治療について知りたい方は是非お気軽にご相談くださいね。
院長 中井 茂(なかい しげる)
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